これまで途中で読まずに放置されてきたかなりの書籍をこれから一冊ずつ読了する、私一人のプロジェクトを始めている。その決意で読了した最近の本は、以下の通りだ。
- 「君たちはどう生きるか」吉野 源三郎
- 「シリーズ現代史7『占領と改革』」雨宮昭一
- 「自民党の変質」佐藤優 山口二郎
- 「生物と無生物のあいだ」福岡伸一
- 「『可変思考』で創造しよう」広中平祐
- 「下りの中なかで上りを生きる」鎌田實
わずか6冊に過ぎないが、4は得るものが大きく分子生物学の世界に目を見開かされた。5を読んだのは4を読んで理数的世界に目覚めたからだ。この年でようやく数学の世界に興味を持った。そこでこれまで買いためてあった岩波文庫に、ガリレオ・ガリレイの「新科学対話」上下とポアンカレ「科学と仮説」があるのを見つけ、早速読み出している。その他エンゲルスの「自然の弁証法」にも手を伸ばしたくなった。それほど4の読書には目覚ましいものがあった。累計80万部売れているのは納得できる。3はもちろん先の衆議院戦での自民党惨敗の遠因を知りたかったからだが、2の読書で日本の戦後研究の現在を知ったことの影響がある。6は災害の被災者とどう共に生きるかを考える上で、ポジティヴな啓発を受けた。逆境にあって目の前の現実の改善に集中すれば、上りのプロセスに上がることができるという実践的な知恵に出会うことができる。このように最近は小説から意識的に遠ざかっている。