地域に読書クラブを作ろう

「ポスト団塊世代のブログ」からタイトルを変更しました。地域の読書会にこれから注力していきたいと思います。

小説を読むことのメリット

本を読まない若者が増えていることに対して、あえてアドバイスを試みてみる。もともと私は他人に何かを薦めることに消極的だ。他人のことは基本的に分からないと思っている。分からない相手にどんなに自分がいいと思っていても、良さを分かってもらうことは出来ないと考えている。それでも、本を読むことの良さを伝えたいと思うことがある。本を読むことで自分を変えたり、自信をつけたり、自分の将来を現実的に考えたりできる、と心底思っている。

たまたまNHKの「光る君へ」で、源氏物語道長の長女彰子を変え、一条天皇の心を掴んだという条を見ていた。小説を読むことで彰子が成長し、一条天皇の内省が促されたという「設定」なのだった。それこそ平安の読書の勧めを大河ドラマで演出したのかと私は嬉しくなった。本質的に小説という物語装置が現実を変える力を持っていると、読書をする人々には納得できるのだが、あまりにも本が多すぎる現代ではその力は大いに薄められてしまうだろう。

それでも偶然がその人にハマる小説との出会いをもたらす時、読むことで自分と自分の周りの関係を変える「物語」を発見するかもしれない。その固有の「物語」は君の人生を変えるだろう。