Don’t you think it would be wonderful to get rid of everything and everybody and just go some place where you don’t know a soul?
__________Haruki Murakami
この春樹の言葉が突然思い出された。get rid of everything and everybodyは、すべての事と誰もかもすべてを捨ててという意味になるだろう。そして誰も知らない場所へ行く。これがwonderfulなことなのか? 少し怖い気がしないだろうか? それは限りなく死の世界なのではないだろうか?
それはともかく、今日ぼくの記憶に引っ掛かったのは、全てを捨てるという部分だった。破壊し尽くされた場所とも重なる。哲学的には「無」の概念の棲む場所だ。そういう場所から何かが始まる。何かを生み出そうともがきはじめる。創造の場所にもなる。
ぼくはそんな所で学び始めたい。そこで真に学べると思う。初めて自分のものにできる。喜びが生まれる。学びは詰め込むのではない。捨てられたあとの新しくできた細胞に刻み込むのだ。そういう読書をしたいと今日思った。